文化領域論

(No.196 ~ No.228)

文化領域論の「目次」を作成しました

2018年6月 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ No. 196 目 次 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ No. 197 第1章: 文化が誕生するプロセス ・・・・・・・・・・・・・・・・・ No. 198 1.記…

憲法改正はいつなのか

一昨日吹き荒れた台風24号の影響か、埼玉県内にある私の自宅周辺では、突然、カラスやハトの姿を見かけなくなりました。暴風に吹き飛ばされてしまったのでしょうか。 さて、文化領域論におきましては、いくつかのメッセージがありました。1つには、自らの環…

No. 228 文化領域論 あとがき

文化領域論をお読みいただきました皆様、どうも有り難うございました。前回の原稿をもちまして、完了と致します。こんな面倒なことを何故、始めてしまったのか、途中、何度も後悔しましたが、なんとかゴールすることができました。 ここに記載しましたことは…

No. 227 第15章: 芸術の「その後」(その2)

小説の種類も相当ありますが、ここではまず純文学を想像系、身体系、記号系の3種類に分類して検討します。 (敬称略) 文学の世界も他の文化と同じように、基本的には神話などの「宗教的な虚構」に始まり、段階を経て「論理的現実」に向かった。その主流を…

No. 226 第15章: 芸術の「その後」(その1)

歴史的な観点から、文化を考えますと、総合的な文化としての宗教がありますが、宗教と密接な関係を持ちつつ発展してきた芸術、すなわち音楽(身体系)、美術(物質系)、文学(想像系)があります。その経緯につきましては既に述べましたので、その後、すな…

No. 225 第14章: 原理の発見(その2)

3.概念 まず、現象なり事実を発見する。そして、想像力を働かせ、時間の流れに沿って因果関係を考える。そして、多くの事例を見ていると、いくつか共通する事項が発見され、概念が生まれる。チェックポイントと言って良いかも知れません。 例えば、私たち…

No. 224 第14章: 原理の発見(その1)

この「文化領域論」も、いよいよ最終的な段階に入りました。本章におきましては、未だ検討が不十分であると感じておりました「想像系」について、記載することに致します。 さて、記号学のパースは、科学的な発見には2種類あると述べています。1つ目は「○○…

No. 223 第13章: ポピュラー音楽の潮流(その3)

5.プリンス 考えれば考える程、前回の原稿に記しました“黒人教会”というのは、優れた社会システムだと思うのです。男でも女でも、大人も子供も、参加できる。学歴だとか会社における役職など、そこでは何の意味も持たない。おまけに、悪魔や魔術に関する楽…

No. 222 第13章: ポピュラー音楽の潮流(その2)

3.ジャズ 1900年代に、ジャズはニューオーリンズで生まれた。白人の楽団が、壊れた楽器を廃棄したところ、黒人たちがこれを拾って遊び始めた。やがて、見かねた白人が、黒人たちに楽譜の読み方を教えたとも言われています。 ニューオーリンズのジャズは、…

No. 221 第13章: ポピュラー音楽の潮流(その1)

文化は伝播し、融合することによって進化しますが、それがどのようなステップによるのか。この点を考えるには、音楽、特に人々の人気をビビッドに反映するポピュラー音楽を中心に考えると、分かり易いと思うのです。 この分野においては、世界中で、日々無数…

No. 220 第12章: 原始宗教と経典を持つ宗教

特に、狩猟採集を生業としていた時代(古代)と、農耕・牧畜を生業としていた時代(中世)の文化を語る上で、宗教の問題を避けて通る訳にはいきません。これらの時代において宗教は、いくつかの文化領域に関連を持たせ、それらの進化を促してきた経緯があり…

ガボンの木彫り人形

ゴーギャンに影響を与えたと言われているペルーの古代陶器。石ころやブロンズ像。そんなものに興味を持ち始めた私は、何とか、触れることのできる物を手元に置いておきたい。そう切に願うようになったのでした。 すると、毎日のようにクルマで走っている道す…

No. 219 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その3)

思うに法律学というのは、過去の事実を見ている。例えば、殺人という事実が発生する。そんなことをしてはいけないということで、法律が作られ、殺人罪が規定される。かつて、そんな罪人はみんな死刑にしてしまえ、という考え方もあったのでしょうが、殺人事…

No. 218 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その2)

人々の興味の対象は、過去の経験から、現在の事実へと移行している。このことは何を意味しているのか。一つには、科学技術が発達し、現在の事実を知ることができるようになった、ということがある。江戸時代には瓦版というのがあったそうですが、印刷技術が…

No. 217 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その1)

文化領域論につきましては、当初から目次を公表し、第10章までは目次通りに掲載してまいりました。しかし、目次を作成してからそれなりの時間が経過し、私の心変わりも生じております。悩ましい所ではありますが、当初の目次通りに進めるより、少しでも充実…

No. 216 第10章: 文化総論(その2)

3.言葉と手 以前、記号系、競争系、身体系の3領域は、人間以外の動物にも共通するものだ、と述べました。すなわち、動物も記号を通じて外界を認識し、マウンティングを行い帰属集団の中で序列闘争を繰り広げ(競争系)、互いに毛繕いをするなどして親和的…

No. 215 第10章: 文化総論(その1)

1.経済の起源 本稿の第6章で“物質系”について述べましたが、その中の“機能”という項目が、やがて経済を生む。そして、“呪術”という項目が、科学につながっていく。そういう関係にあるのだろうと思うのです。項目を並べてみましょう。 <物質系>1. 機能…

ピカソの壺

あまりの暑さに、私は、心身ともに干からびてしまいました。皆様はそのようなことがないよう、どうかお気を付けください。 さて、石ころの魅力に取りつかれてしまった私ではありますが、一体、どこへ行けば拾えるのか、皆目見当がつきません。工事の資材置き…

古池や

暑中お見舞い申し上げます。 さて、今回は非公式原稿ということで、日常生活における所感を少々。 先日、バスに乗っていましたら、向かいの席に赤ん坊を抱っこした、若い母親が座っておられました。抱っこ紐というのでしょうか、母親と赤ん坊の体は、しっか…

No. 215 第9章: 心的領域論(その8)

(第9章は、前回の原稿で終了する予定でしたが、書き漏らしている事項がありましたので、本稿を追加することに致しました。それにしても、暑いですね!) 7.好奇心の射程 5つの心的な領域があって、各領域の間には壁がある。その壁をダイナミックに越え…

No. 214 第9章: 心的領域論(その7)

ゴーギャンの描く南海の孤島に生きる人々には、不思議な魅力を感じます。そして、その理由が、分かったような気がするのです。鍵は、ユングにあった。心理学者のユングと画家のゴーギャン。この2人には、共通点がある。ちなみに、ゴーギャンはユングよりも28…

No. 213 第9章: 心的領域論(その6)

6.ゴーギャン フランス人の画家のゴーギャン(Paul Gauguin, 1848-1903)が、どうも私の家に住み着いてしまったような、そんな気分です。当初は軽い気持ちで、ゴーギャンについて記載してみるつもりだったのですが、彼の作品や人生と向き合っているうちに…

No. 212 第9章: 心的領域論(その5)

5.閉鎖系の世界へ 分析心理学のユングは、アメリカのニューメキシコ州でプエブロ・インディアンに出会った。そこでユングは、初めて白人ではない人と話す機会を得たと述べている。(参考:ユング自伝2 ヤッフェ編 河合隼雄訳 みすず書房 1973)そして、イ…

No. 211 第9章: 心的領域論(その4)

4.環世界 「環世界」というのは、元々は生物学上の用語だと思われますが、文化人類学においても使用されることがあります。正確な定義はちょっと分かりませんが、概ね「特定の人間や人間集団の認識が及ぶ範囲の世界」という意味だと思います。 例えば、幼…

No. 210 第9章: 心的領域論(その3)

3.人生スゴロク ネットで、こんな話を読んだことがあります。ゴルフ三昧の生活が夢だったAさんは、定年退職を機にゴルフ場の近くに転居し、永年夢見ていた生活を始めた。ところが、半年もするとゴルフをするのが苦痛になってしまった。一方、Bさんの夢は釣…

No. 209 第9章: 心的領域論(その2)

引き続き、前回の原稿に添付致しました「文化とメンタリティの関係図」に基づき、検討してみます。 まず、芸術と各領域の関係は、次のようになっています。 身体系・・・音楽想像系・・・文学物質系・・・美術 やはり、競争系の芸術というものは、存在しない…

No. 208 第9章: 心的領域論(その1)

1.概略 経験がメンタリティを生み、メンタリティが文化を誕生させる。すると、メンタリティというものは目に見えないけれども、人間の行動や文化的遺産などを観察することによって、その特質を推し測ることが可能である。そして、文化に5つの領域があるの…

No. 207 第8章: 単一系の文化と複合系の文化

先日、YouTubeでアフリカの画像を見たのですが、これには驚きました。道端に100人位の人々が集まって、輪になっている。正面には数人の男たちが座っていて、ジャンベなどの打楽器を打ち鳴らしている。輪の中心は直径10メートル位の空白地帯になっていて、そ…

No. 206 第7章: 想像系

1.アニミズム まだ、文字を持つ前の人々には、分からないことだらけだった。例えば、地震、雷鳴、台風、日照りなどの自然現象が何故、起こるのか。それどころか、何故、一日には昼と夜があるのか。1年には何故、夏と冬があるのか。そして、人は何故死ぬの…

No. 205 第6章: 物質系

1.機能 私たちの生活の主たる部分は、“物”を利用することによって、成り立っています。物の機能を引き出す。食物などは、その代表例だと思います。肉や魚が持っている栄養分を、私たちは食べることによって吸収している。そして、物に機能を付与する。ボー…