文化で遊ぶ

(旧タイトル:文化の誕生)

No. 121 メディア・リテラシーということ

最近、アメリカではFake Newsというのが問題になっているそうです。匿名で、根も葉もない嘘のニュースをネット上に配信する。そして、アクセス件数に応じて、手数料を取得するという仕組みのようです。この手法で稼いだお金で、家を建てた人もいるそうです。

 

Fake Newsはちょっと極端な例かも知れませんが、加計問題等を契機に、日本のメディア報道にも疑問が提起されています。読売新聞の件もそうですが、先日の会見で、前川氏はNHKの報道姿勢も問題視していました。いち早く、前川氏にインタビューをしたにも関わらず、NHKはその画像を一切放映していないようです。更に前川氏は、どんな文書が出て来ても、一貫して官邸を擁護するコメンテーターも問題視しています。このようなコメンテーターは、私でも、直ちに数名は氏名をあげることができます。時事通信のT氏などは、有名ですね。ネット上では、安倍政権に対するポチ度ランキング、などという情報も目にします。

 

いずれにせよ、大手メディアからネット上の情報まで、それが信じられるものかどうか、自分で判断しなければならない時代になりました。このように情報を評価、識別する能力のことをメディア・リテラシーというそうです。

 

ところで、加計学園の問題ですが、一向に収束する気配がありません。直近で、出て来た話としては、加計学園補助金申請手続に問題があったのではないか、ということです。加計学園は、獣医学部の建物を建設する際、今治市だったと思いますが、補助金を受け取っています。その際に申請した建設費の単価が水増しされているのではないか、というのが1点。また、補助金を受けて行う工事ですので、その発注先は競争入札で決めることが条件になっていますが、その入札手続が行われていなかった可能性がある、とのことです。これらの点は、既にネットに流されている他、東京新聞社会部の“戦う女性記者”、望月氏が本日、菅官房長官の会見で、追及していました。また、民進党も同様の事項を本日の記者会見で指摘しています。加計学園は、そもそも、教授陣の体制に問題がある点も国会で問題視されていました。65歳以上の高齢者と、経験の少ない弱年齢層の人たちが多いようです。

 

こうなってきますと、加計学園獣医学部の建物の建築工事は進んでいますが、果たしてこれが完成するのか、はなはだ疑問であると言わざるを得ません。森友学園の場合は、完成する直前でストップしたはずですが、同様のことが加計学園でも起こるのではないか。

 

また、安倍総理は、「中途半端な妥協が国民の疑念を招く一因となった」として、今後、獣医学部を全国展開すると述べています。しかし、「中途半端な妥協」が今まで問題視されたことがあるでしょうか? このような論点のすり替えを最近は“ズラシ”と言うようです。また、多額の税金が使われる獣医師を、その需給見通しを無視して量産するとは、一体、どういうことなのでしょうか。

 

ここから先は、私の推測です。まず、補助金申請手続の不備等により、加計学園獣医学部は、最終的には認可されない可能性がある。この場合、建設中の建物は完成しない。そうなれば、多額の損失が発生し、今治市民のみならず、国民は納得しない。そこで、今、獣医学部を全国展開すると言っておいて、京都産業大学に申請を促す。結果、加計学園の計画は中止となるものの、京都産業大学獣医学部が発足することとなり、問題の幕引きを図る。「皆さんのおっしゃる通り、加計学園は止めて、京都産業大学にしました。だから、この問題はもう終わりです」ということです。

 

上記の私の推測が当たるかどうかは別として、仮に、加計学園が不正に補助金を受け取っていたということになれば、そこでこの問題は決着を見ることになると思います。これはもう、説明責任の問題ではなく、結果責任ということですね。ここまで来ますと、今まで、「一貫して、総理官邸側を擁護してきたメディアとその関係者たち」は、泥の船からは早く降りた方が良いとの理由で、今度は、安倍政権を批判する側に回る可能性もあります。

 

ここまで考えますと、最早、メディアの発する情報を鵜呑みにすることはできません。一体、何が真実で、何がフェイクなのか。メディア・リテラシーを高めよと言うのは簡単ですが、どうすればそうできるのか。私たちは、そういう曖昧で不確実なリスクの中に生きている。少なくとも、そのことだけは自覚しておいた方が良いと思うのです。