文化で遊ぶ

(旧タイトル:文化の誕生)

No. 129 政治を読み解く7つの対立軸(その8)

前回の記事でご紹介致しました法哲学者の井上達夫氏ですが、もう一つ面白いことを言ってました。憲法に対する態度なのですが、井上氏は次の2つの呼称を提示しておられました。

 

原理主義護憲派・・・9条は絶対に守らなければならないとする立場。

 

修正主義、護憲派・・・9条は守らなければならないが、解釈によって、個別的自衛権までは、認めても良いとする立場。

 

こういう話を聞くと、成る程と思う訳です。そこで、私なりにその続きを考えてみました。

 

立憲主義改憲派・・・憲法というのは、理念でも目標でもない。憲法は時の政権によって、厳格に遵守されなければならない。それが立憲主義である。よって、個別的自衛権まで認めるか、国連決議に基づく集団的自衛権まで認めるか、国民投票によって決めるべきである。ちなみに、私の立場はこれです。

 

日米安保至上主義、改憲派・・・日本の安全を維持するためには、日米安保が一番重要である。よって、アメリカの要請があれば、地球の反対側まで駆けつけてでも、米軍に協力するべきだ。ちなみに、安倍政権の立場は、これだと思います。

 

回帰主義、憲法制定派・・・日本国憲法は、アメリカに押し付けられたもので、容認できない。天皇を頂点にいただく国家神道の体制を回復させるため、自主憲法を制定すべきだ。

 

いろんな立場がありますが、これでちょっと整理できたような気がします。

 

さて、7番目の対立軸は、資本主義 vs 共産主義 です。とても大きなテーマですね。正直に申しまして、私にこの問題を解説する能力はありません。ただ、共産主義には懸念がある。アレルギーと言っても良いかも知れません。第1には、共産主義というのは集団主義であって、基本的人権が尊重されないのではないかということ。第2には、経済システムとして、非効率ではないかということ。第3には、中国などの共産主義国家で、日本よりも成功していると思える国がないこと。以上の理由により、私は資本主義の方が良いと考えています。

 

YouTubeを見ておりましたら、「もしも共産党が政権を取ったら」という番組がありました。そこで、志位委員長は、言葉を選びながら概ね次のように述べておられました。共産党が政権を取った場合でも、直ちに共産主義革命を起こす訳ではない。日本国憲法は守る。自衛隊も、必要がある限りこれを維持する。天皇制も、国民がこれを支持する限り維持する。資本主義が、人類社会の最終形態ではない。

 

今の共産党というのは、かなり現実的になっているように感じました。国会などを見ておりましても、共産党の方々というのは、かなり論理的な発言をされている。少なくとも、自民党よりは筋が通っていると思います。また、野党の顔をしていても、いつの間にか自民党の別動隊になってしまう政党も少なくない中、共産党だけは、本来の野党として活動されてきた。旧社会党などは、自民党から献金を受けているという噂があったり、結局、村山総理の時には、自民党連立政権を組んだ。日本維新の会も、最初は勇ましかったようですが、最近は、自民党にすり寄っていないでしょうか。そんな中、森友、加計の問題が起こったりする訳で、こういう政権側のスキャンダルに関しましては、是非、共産党に真相を究明してもらいたいという気持ちになります。

 

そう言えば、いわゆる残業代ゼロ法案に連合が賛成して、昨日、怒った労働者が連合に抗議するデモを行ったそうです。労働者からデモを起こされる労働組合って、一体、何でしょうか? 私の推測ですが、連合の役員は、結局、各企業の人事部が任命しているのではないか。本音の部分では、連合は経団連の別動隊で、支持しているのは、自民党なのではないか。そして、そんな連合を最大の支持基盤にしているのが、民進党です。連合の意向を尊重せざるを得ないから、民進党は、原発の即時停止を政策として掲げることができない。これでは、昔の社会党と同じではないか。

 

余計なお世話だと言われるかも知れませんが、もし、民進党が連合の支持を受け続けたいと思っているグループと、原発即時停止を主張するグループに分かれたら、若しくは共産党共産主義を目指さない、党名も変更するという決断を下したら、日本の政治は一気に変わる可能性があると思うのですが・・・。

 

シリーズで掲載してまいりました「政治を読み解く7つの対立軸」は、今回の原稿をもって、終了致します。