文化認識論

(世界を記述する。Since Oct. 2019)

政党の立ち位置(その9)

前回の原稿に記したことのポイントは、結局、自発的に隷従するエリートや支配層と、そこから必然的に導かれる愚民政策によって情報から疎外される国民という図式によって、戦時中から今日に至るまで、日本の政治が運営されてきたのではないか、ということです。

 

思えば、私も情報から疎外されている。何故、原発を止めないのかということのみならず、安倍政権は何故、そんなにアメリカから武器を爆買いするのか。イージスアショアとオスプレイを買ったと思ったら、今度はF35という戦闘機を買った。これは最近、墜落して問題となっていますが、1機当たり100億円もするそうです。それを約150機購入するらしい。ざっくり言って、合計1兆5千億円というところでしょうか。私たちの血税を使って、何故、そんなに買うのか。私が知る範囲でも、2つの説があります。

 

自動車業界を守るという説・・・近々、日米貿易協議が開かれる。政府はこれを物品に限るTrade Agreement on Goods(“TAG”)だと嘘ぶいていましたが、事実上、2国間のFree Trade Agreement(“FTA”)であると言われています。このFTAの際、アメリカ側は日本がアメリカに輸出できる自動車の台数に上限を設けて来るに違いない。それを回避するために、交渉材料として、今のうちから武器を買っているのだ、という説。

 

北方領土関連説・・・現在、日本はロシアとの間で北方領土の返還交渉を進めている。一方、アメリカは日米地位協定に基づいて、日本全国どこにでも米軍基地を設置する権利を持っている。そのことに気付いたロシアは、仮に北方領土を返還した場合であって、そこに米軍基地を作らないと約束しろ、と日本に迫った。困った日本は、北方領土には基地を作らないと約束するよう米国に求めた。その見返りとして、日本はアメリカから武器を爆買いしているのだ、という説。

 

どちらの説が正しいのか。それとも別の理由があるのか。やはり、私たち一般の国民は、情報から疎外されているのです。

 

さて、少し情報を整理するために、「政党の立ち位置一覧」のVersion 2を作成してみました。

 

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左側から説明致します。例えば立憲民主党ですが、この党は自立した個人を支持基盤とし、立憲主義によって国家を運営しようと考えている。言わば、トマス・ホッブズジョン・ロックの思想を継承しているものと思われます。よって、集団スケールの個人と、国家の双方に記載することにしました。日本国憲法が想定しているエリアも同じだと思います。ちなみに、私の立ち位置も同じです。れいわ新選組も同じですが、立憲民主党との相違点は、やはりれいわ新選組が明確にMMT(“Modern Monetary Theory”)に立脚し、積極的な財政出動を主張しているのに対し、この点、立憲民主党の経済政策は今一つ明確になっていない。同党は現在、政権構想(立憲ビジョン2019)の策定中なので、これが発表になったら分かると思います。それ以外のポジションにつきまして、立憲民主党とれいわ新選組の間に大きな違いはないように思えます。

 

次に右派の方ですが、自民党の立ち位置を黄色で示してみました。自民党には長い歴史があり、また、派閥によっても立ち位置が異なるので、自民党について分析することは簡単ではありません。かつての自民党は、業界団体などと癒着し、しょっちゅう賄賂に関する問題を引き起こしていました。利権、金権政治の温床のような政党だった訳です。それが変質した理由の1つには、小選挙区制の導入ということがあった。これによって、同一の選挙区において、自民党同士で争う必要がなくなり、贈賄を行う必要も減少したと言われています。しかし、最大のターニングポイントは、郵政民営化を唱えた小泉首相の登場だった。小泉政権から現在の安倍政権に至るまで、自民党新自由主義に傾倒し、対米従属とグローバル企業優先の政策を取るようになったものと思います。

 

そこで、現在の日本政治における状況に大きな変化が生じた。従来からの左右の対立に加え、添付の図における縦の対立が生ずるようになったのです。それらの対立の中で、現在、最も先鋭化しているのは、グローバリズム反グローバリズムという構図ではないでしょうか。